芦別物語

風と湖と猫

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先週末と今週初め、とある湖(実際は大きな沼)の畔に一日中いた。
マンションの改修工事といってしまえば実も蓋もないが・・。
平地の3倍の風が常に吹いている。雨が強い日には風と共に下から雨粒が吹き上がってくるらしい。
現場にいて次々と来る業者を案内し工事の説明をする。
2日間で11人を案内した。結構楽しいものだ。
新築ならば事務所にいて、図面を渡して終わり。
でも改修工事では事細かに解説して上げなければならない。

風に吹かれ、光にまとわり付かれ、猫の視線に遊ばれ、自分が何処にいるのか分からなくなる。
黒く大きな豹のような生き物が車の隙間を散歩している。堂々と見返してくる。
翼があればこのまま飛びたてるのに、と思いながら屋上で風に身を任せようとする。

ああ時代が変わっていく。ここに再び立つ日が来るとは思ってもみなかった。
あの日、あの時に白い湖の日は終わったはずなのに。
ここで暮らし始めた人達は、あの日から新しい人生を始めた。

終えた者と始めた者とが10年の時を経て呼び合い、ここで更なる時のページを捲ろうとしている。

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