芦別物語

海が見たい

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松任谷由美の「ルート16」に影響されたわけでもあるまいが
無性に海が見たくなった。

それも荒々しい外海じゃ。で今回のチョイスは大洗海岸!
大笑いではない。

以前にも茨城の海は何度か出かけていたが
毎度、毎度の失望の海・・。全然リゾートを意識してないその姿勢は
もう立派としか言いようが無い。
でも諦めるには我々の立地が許さない。
そう、恐ろしく茨城の太平洋に行くのに都合がよい場所に
住んでいるのだ・・。

殆ど前日に思いつき、資料なし、計画なしでフレッシュひたち号に乗り込む。
何と50分で水戸駅に到着。その後バスに乗り一路海岸を目指す。
駅の人からも鹿島鉄道があるのに・・と言われたが
何故か今回はバスと決めていた。

殆ど都会の水戸を抜け、やがて海が感じる町が近づく。
漁師町特有の細く曲がった路地のような道を抜けると、バスは坂を駆け上がり松林に着いた。
運転手さんが他に乗客も居なくなった車内に向けて、ここが大洗海岸ですよ。
ここで降りてください。と親切に教えてくれる、が、が、松林だぜ。
全然海が見えない。

それでも二人して物凄いひなびたとっくに廃墟になっていてもおかしくない旅館風の建物の前で下りる。

ともかくも風の吹くほうに向かって坂を下りていく。
途中子供運動公園のようなところを過ぎて一気に下りると
怒涛の太平洋のうなり声を聞いた。

何重にもなった防風林の向こう、灰色の巨大熊のような咆哮。
外海じゃ、太平洋じゃ。
いつもいつも東京湾のひたひたのさざなみ、で我慢しているので
これは凄い、灰色の空と一体化した海原が吼えている。
うねっている。うれしい。

口を開けていると、波しぶきで塩っぽくなる。
これでご飯さえあれば、どんどん食が進むね。なんぞと連れに冗談を言う。


しばらく宿泊施設のある方向に歩いていると、
荒れ狂う波に洗われる岩の只中、岸からさほど離れていない海の真ん中に
そいつは立っていた。
ちっぽけな灯台。
3階建て位の高さしかなく、地上と同じレベルに立つチビ灯台。
まるで漁業倉庫の見張り台程度の規模なのに
孤高の雰囲気たっぷり。
まるで負けることが分かっているのに社会の荒波に果敢に立ち向かう
姿に見えてしまう。
その姿に我々を見た・・。
あ~絵の具が欲しい、と連れの奥様とつぶやく。
また来よう。
また会おうね大洗の灯台君。

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