芦別物語

夢)建築が泣いている

5階建ての古い病院のような建築。
1階が若い人のブティックのようになっていて細々と営業されている。
同潤会アパートみたいだ。一人で室内をぶらぶら歩いているとあなたを探している人がいると言われた。
若い外国人で私を知っていると言う。

誰だろう、光が薄闇を刺し貫くスキップフロア空間を体が勝手に漂っていく。

見つけられない。その場所を抜けると外に出た。
驚いた事にこの建物は巨大だった。どこまでもどこまでも続いている。
柱が茶色く古くなり肥大した像の足のようになっている。
縦に筋が通り、根っこから膨れ上がって未知の植物の根のように1本にまとまっている。
突然音を立てて柱が崩れ始めた。

危ない、逃げろと中に居る人に叫ぶ。
柱が連鎖的に支えきれなくなった脚の様に折れていく。
茶色い粉塵が上がる。真っ赤な血の様な色だ。

ドミノ倒しのように倒れ続けるけど、まだ先は残っているんだという気がしている。

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結婚した頃、大きな客船が海上で錆びて、血潮のような噴水を上げて垂直に沈んでいく夢を見た。
何かが変わり沈んでいく。

今もそうだ。今まで生きる上で自分を支えてくれた根幹が血を流して過去に沈んでいく。
一体人はどれだけ心の血を流したら済むのだろう。
誰にも見えない、自分だけの生き方。それを時は容赦なく剥ぎ取っていく。
それ無しには次に進む事は許されないとでも言うように。

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