芦別物語

佐藤美紀雄先生のこと

もう3年になる。佐藤美紀雄先生の訃報を聞いてから。
かつて私の事務所に来られた時には
玄関のドアを開け、風のように1番奥の席に座る。
しっかりしたあごから繰り出される言葉たち。
一つ一つを聞いて心に留めようとした。

分譲マンションはもうダメだから、他の方向に行きなさい。
そう言われて、紹介もして下さった。
あの時で首都圏全体で1万戸の在庫がある、と聞いた。

不動産バブル崩壊後の今は一体何万戸だろうか、と思う。
最大手の大京が700億円の赤字になった。それに次ぐディベロッパーも聞いている。
普通なら倒産しているところだ。

業者がマンションを建てて売る、それ自体は良くも悪くも無い。
建売住宅と同じで需要があるから。

でも全ての集合住宅がその一つの方式になってしまった事に問題がある。
注文住宅があるように、注文マンションが何故作れなかったのか。

個人では無理でも大勢なら出来る事。
それをやりぬく意志。

佐藤美紀雄先生なら、この構造計算偽装、改正建築基準法、不動産バブル、そして崩壊、この一連の負の連鎖に何と言うのだろう。
誰も止めることが出来なかった・・。
先生が亡くなられて以降、この国に辛口の分譲住宅の評論家は出てきただろうか?

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